総合診療科
総合診療科は2022年4月に新設された診療科です。
総合診療とは、患者さんの抱えている健康問題を、様々な角度からアプローチして、患者・家族と医療者が一緒に解決・改善に向けて歩んでいく診療スタイルのことをいいます。そして、患者さんの病気とだけではなく、人生を診る医師のことを『主治医力』を持った医師と考えています。本来、総合診療と主治医力はすべての医師・医療者が実践しているものです。
私達総合診療科は、法人の理念である『医の心と技を最高レベルに磨く』ために、『総合診療』と『主治医力』の2本柱の普及と実装が必須と考えています。当センターおよび地域の医療者と一般市民の皆様の理解と協力を得ながら、『総合診療』と『主治医力』が、当センターの診療における共通言語となるように努めて参ります。
Q1.総合診療科の最も重要なミッション(使命)は何ですか?
① 初期臨床研修医(以下、研修医)に、2年間の研修期間を通じて、『総合診療』と『主治医力』を身につけてもらうことです。
② そのために必要な教育とその体制の整備を行っています。
Q2.総合診療科では患者さんの診療はするのですか?
以下の体制で限定的に診療を行っています。併診で継続診療を基本としていま す。
①外来診療
1. 総合診療科外来:毎週火・金の午前で完全予約制
- 院内外からの紹介患者の診断・治療・経過フォローを行っています。
- 不明熱、体重減少、疼痛などで診断困難な患者さんや、診断はついているが治療に難渋している患者さんの紹介を受けています。
2. 内科初診外来:月~金の午前中11時まで受付
- 紹介状を持たない初診患者さんや総合内科外来宛の紹介状を持つ患者さんの診療を担当します。
- 教育の場として、初期研修医と共に診療しますので、診察に時間がかかります。
3. 膠原病については院内外の診療科と併診で診療いたします。
4. 悪性腫瘍(固形がん、血液がん)やその緩和ケアについては該当診療科にご紹介いたします。
②入院診療
- 現在、診療科の医師は東のみであり、研修医教育に重点を置くため、総合診療科を主科とする入院診療は行っておりません。
- 他科からの院内紹介については併診で対応しています。
- 今後、救急科や内科系診療科との協力下に、研修医と一緒に診療できる体制の構築を目指したいと思います。
Q3.どんな患者さんが多いのでしょか?
これまで以下の病態・症候の診療をしています。いずれの患者さんも入院中は併診しています。
- 原因不明の発熱、疼痛、黄疸、肺炎、浮腫、など
- 多併存疾患
- 術後創部感染症
- 膠原病(関節リウマチ、IgG4関連疾患、成人スティル病、ベーチェット病、皮膚筋炎、など)
- 血液悪性腫瘍(多発性骨髄腫、慢性リンパ性白血病、POEMS症候群疑い)
- 希少疾患(フォン・レックリング・ハウゼン病、眼窩筋炎、限局性アミロイドーシス、など)
Q4.その他にどんな業務をやっているのでしょうか?
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- 救急症例検討会で研修医にフィードバック
- 集中治療部回診でアドバイス
- 多職種による臨床倫理カンファレンス開催
- 各診療科・緩和ケアチームのカンファレンスに参加
- 研修医教育体制の整備(今後運用開始予定)
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- ・臨床研修実務者会議
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- ・Resident Coffee Break(研修医主体のミーティング)
- ・総合内科外来の振り返りカンファレンス
患者・一般市民の皆様へ
① 来てよかったと思えるように
多くの方が、不安なお気持ちと緊張の中で受診されると思いますので、リラックスして診療が受けられるよう心がけてまいります。
② 『患者力』を引き出す
患者さん一人ひとりが、ご自分の持つ『患者力』(お任せではなく、自分の人生にリーダーシップを持つ)を発揮できるようにサポートします。
③ お待たせすることがあるかもしれません
初診時は時間をかけて丁寧に診察しますので、予約時間よりも遅くなる場合があることをご了承ください。
医療関係者の皆様へ
① 外来診療のみの対応です
総合診療科外来では外来通院が可能な患者さんの診療を行います。入院が必要と考えられる場合は、院内他科または他院への紹介をお願いします。
② 併診のお願い
通院診療の場合も、原則として併診をお願いします。いずれは紹介元の医療機関に逆紹介します。
③ 重症患者の対応は困難です
血圧低下、意識障害など、重症で急な対応を要する方は、救急受診をご検討ください。
外来担当表
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
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総合診療科外来 | 午前 ※完全予約制 |
午前 ※完全予約制 |
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総合内科外来 | 第1,3 午前 |