小児センター

ごあいさつ

出生率が低下し少子化も加速する中、小児医療における集約化が提言されています。医療機関への距離が遠くなるというアクセスの問題もがありますが、集約化することで専門性が高く質のいい高度な医療を提供することが可能になります。そこで当院では、患児に寄り添い患児中心の医療を行うことを理念に掲げ、2024年10月1日に新たに小児センターを新設しました。小児センターでは、小児科、小児外科、小児脳神経外科、小児泌尿器科のほかER(救命救急センター)、ICU(集中治療部)、NICU(新生児集中治療部)、看護部など、小児医療に関わる全ての診療科や診療部門が連携し診療にあたります。
これまでも当院では小児の内科系も外科系の小児の一般診療や救急対応を行ってきましたが、小児センターによって、全国でも対応可能な施設はまだ少ない小児の外科疾患や重症な疾患に対してもこれら診療科が連携した治療が可能となります。小児センターの診療対象は新生児から15歳までの小児になります。16歳を超えた症例(移行期症例、transition症例といいます)でも外科系などの小児の希少疾患の症例に対しては成人診療科との連携した診療をすすめます。さらに出生前の胎児や新生児に関しても、周産期センターとも密に連携し、生まれる前からシームレスな診療を提供することを目指します。
地域の1次、2次の小児科クリニック・医療機関の先生方が、日々の診療の中で小児のどの診療科に紹介すべきか迷われる症例に対しては、地域医療連携室と連携しトリアージ体制を強化し、適切な診療科が対応できるよう進めてまいります。奈良県ではすでに、夜間・日祝日の救急の小児科患者に対する1次輪番や2次輪番体制が確立しておりので、当小児センターでもその枠組みの中で活動しながら、さらに手術を要する小児外科系疾患や集中治療を要する重篤疾患を有するこどもの受け入れを積極的に行っていきます。
今後も順次体制、資源の整備を進め、奈良県北和地区だけでなく近隣の小児医療に貢献出来るようスタッフ一同精進いたしますので、よろしくお願い申し上げます。

米倉竹夫
小児センター センター長

小児センターの特徴及び取り組み

カンファレンス

  1. 小児科、小児外科、小児脳神経外科、小児泌尿器科をはじめとして、集中治療部、手術部、新生児集中治療部、麻酔科、手術部、放射線部、薬剤部、栄養部、臨床工学部と合同カンファレンスを行い、シームレスな集学的治療をスムーズに行えるようなシステム構築に取り組んでいます。また、関連施設より専門医を招聘し、より高度な医療を提供出来る体制を整えています。
  2. 重症心身障害児をはじめとする在宅医療を必要とする患児の診療に関して、ソーシャルワーカー、医療事務、地域保健師及び訪問看護ステーションや訪問医療機関のスタッフと定期的にカンファレンスを行い、地域医療との連携を推進しています。
  3. 小児は年齢によっても好発疾患が異なります。また予備能が少ないため症状が急激に進行し重篤化することも多く、その治療には時間との勝負になる症例も少なくありません。病気の診療だけでなくその予防も含め、小児関連各科のエキスパートが「小児医療検討委員会」を通じて関連部署とカンファレンスを行うことで、小児医療に関する知識の啓蒙、及び小児医療の質の向上に繋げられるように取り組んでいます。

治療

  1. 小児センターとして各領域の専門医がチームとして治療にあたります。また重症心疾患や移植医療を有する症例に対しては、広域搬送システムのもと他の小児の専門施設の連携し対応いたします。また15歳以下の小児でも疾患により成人診療科が連携して治療を行います。また15歳以上の移行期症例となり成人診療科への移行した後も、小児センターとしてフォローアップ体制を組み、安心して受診していただける体制を整えていきます。
  2. 小児専門病院ではコスト及び運用の観点から導入や実施が困難なロボット支援下手術も、総合医療センターである強みを生かし、小児の外科手術に対しロボット支援下手術を積極的に行なっています。特に小児外科や小児泌尿器科領域では、ロボット支援下手術を行っているのは西日本では当院を含め数施設しかなく、今後も積極的に低侵襲手術を導入していく方針です。
  3. 小児医療では、治療を受ける患児の心のケアはもちろんのこと、患児の保護者の心のケアも重要となります。臨床心理士の介入により、保護者の心のケアを行いつつ、医師・看護師では聞き出せなかった保護者の心の声に耳を傾けることで、より安心して治療に専念して頂ける環境作りを進めます。

診療体制について

  1. 平日外来診療に関しては、各小児診療科の診療予定表をご参照ください。予約診療に関しては、地域医療連携室を介して予約取得が可能です。当日診療依頼に関しては、病院代表番号[0742-46-6001]に問い合わせください。
  2. 夜間に関しては、奈良県では小児輪番制をとっています。小児地域医療の適正化のため、輪番病院をまず受診頂き、即時の外科的介入が必要な症例は当院代表番号[0742-46-6001]までご連絡ください。

小児センターの構成

小児科、小児外科、小児脳神経外科、小児泌尿器科、救急科(ER)、集中治療科(ICU)、新生児科(NICU)、看護部、薬剤部、栄養管理部、臨床検査部、放射線部、臨床心理室、地域医療連携室

小児センター集合写真

診療受付のご案内

TEL 0742-46-6001

※番号非通知はつながりません

■ 診療受付日

曜日~曜日

(土,日,祝祭日,年末年始を除く)

■ 受付時間

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 午前1100

診察予約変更の専用ダイヤル

TEL 0742-52-4810

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