令和4年度 奈良県総合医療センター 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1,455 320 378 682 687 1,007 1,359 2,829 1,907 332

奈良県総合医療センターは、救命救急センター(三次救急)、地域周産期母子医療センター、地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、高度急性期医療の役目を果たしています。2022年(令和4年)4月1日~2023年(令和5年)3月31日までの退院患者数は10,956人、平均年令は56歳となっています。70歳代以上の高齢者の占める割合が46%と多いですが、周産期医療に力を入れていることから、新生児や乳幼児も多く、地域医療の拠点病院として幅広い年齢層の患者さんの治療に取り組んでいます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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■呼吸器内科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 – 2あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 169 2.33 3.05 0.59% 75.04
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 51 24.65 18.57 11.76% 77.9
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2 – 4あり 定義副傷病なし 47 7.87 8.60 0.00% 73.19
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 26 15.65 13.49 23.08% 73.12
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2 – 5あり 22 24.5 18.98 0.00% 69.59

呼吸器内科は、肺癌の生検目的の入院が最も多く、気管支鏡下生検で診断が困難な症例には、超音波内視鏡下生検(EBUS-TBNA)やCTガイド下生検を行っています。近年、肺癌治療に関しては分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬(がん免疫療法)などの新規治療薬が出現し、著しい進歩が認められ、当センターも積極的に最新の治療を導入しています。
他院から紹介を受け、病理・病期診断後に、病理部、呼吸器外科、放射線診断科、放射線治療科、緩和ケアチームとカンファレンスを行い、病期に応じた手術、放射線治療、化学療法(殺細胞性抗癌剤、分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬)を行っています。

■循環器内科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 160 4.06 4.65 0.00% 69.83
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 139 3.14 4.26 0.72% 73.08
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病名なし 66 7.7 9.89 0.00% 80.59
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 56 10.39 11.59 5.36% 70.36
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 重症度等他の病院・診療所の病棟からの転院以外 53 12.36 17.54 15.09% 81.87

循環器内科では、心不全、虚血性心疾患、不整脈、弁膜症、末梢動脈疾患, 深部静脈血栓症・肺塞栓などの心血管疾患を中心に、診療を行っています。心肺停止、急性心筋梗塞、重症心不全、致死性不整脈などの受け入れはオンコール体制とER/集中治療部と連携しながら24時間受入れています。
DPC診断群分類では、不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)の入院が多く、次いで、低侵襲カテーテルによる急性心筋梗塞や狭心症となります。当センターにおいては、可能な限り血管内イメージング(血管内超音波や光干渉断層法)を用いて冠動脈病変を評価し、ステントやバルーン治療を行っています。高度石灰化病変に対しては、ローターブレーター・ダイヤモンドバックが使用可能であり、また、左冠動脈主幹部近位部病変には方向性冠動脈粥腫切除術(DCA)も使用可能です。冠血流量予備比(FFR)も行っており、心臓カテーテル検査に、超音波によって血管内の狭窄などを確認する血管内超音波検査も行っております。
急性心不全に対しては、左室補助装置(インペラ)が使用可能となり、また必要に応じて、人工心肺、カテーテル治療、人工呼吸器を用いた治療が可能であります。急性期を脱した症例や慢性心不全の症例は薬物治療に加えて、心臓リハビリテーション、心不全教育、多職種カンファレンスによる再入院予防を行っています。
弁膜症については、心臓血管外科とのハートチームカンファレンスを通じて開心術やカテーテル治療の是非を決定しています。

■消化器内科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 135 6.61 8.94 9.63% 73.33
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 83 6.19 7.76 0.00% 73.4
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 39 11.85 10.34 0.00% 78.26
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 32 3.91 4.25 0.00% 71.75
06007xxx97x0xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 30 12.63 11.74 3.33% 72.6

消化器内科では、内視鏡的結石除去術など低侵襲の手術を行う胆管結石の入院が最も多くなっています。次いで、胃癌対する低侵襲な内視鏡治療を数多く行っています。肝癌の肝動注療法や分子標的薬、さらに最新の免疫チェックポイント阻害薬による治療、また、肝動脈塞栓術にラジオ波熱焼灼療法を組み合わせる治療も行っています。肝疾患については、奈良県北和地区の中核専門医療機関に指定され、肝癌の拠点病院となっており、ウイルス性肝炎をはじめ、数多い肝疾患診療を行っています。膵癌をはじめ膵臓疾患に対する検査入院も多くなってきています。
消化管・膵・胆道疾患に対しては、消化器内視鏡専門医が最新の内視鏡を用いて診断・治療を行っています。地域医療連携を特に重視し、近隣施設からの消化器救急疾患(消化管出血、感染を伴う閉塞性黄疸、イレウス、急性膵炎など)の紹介・依頼を数多く受け入れ、かかりつけ医と密接に連携して診療にあたっています。

■血液・腫瘍内科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 – 4あり 59 11.42 10.00 3.39% 71.36
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 – 9あり 18 8.89 13.53 0.00% 76.83
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 – 2あり 16 39.5 37.16 0.00% 54.19
130030xx99x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 – 3あり 15 15.93 15.07 0.00% 70.87
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 – 4あり 定義副傷病なし 10 22.4 24.41 0.00% 69.4

血液・腫瘍内科では、悪性リンパ腫、白血病の化学療法のための入院が多く、先進的な治療を提供し県内において優れた治療成績が得られています。血液悪性疾患については、センター内の臨床検査部や病理部と緊密に連携することで迅速に診断することが可能となっており、その結果、速やかに治療を開始することが出来る体制となっています。2018年(平成30年)5月に新病院移転後は無菌室が新設され、造血幹細胞移植を多数行っています。

■糖尿病・内分泌内科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 – 1あり 17 7.65 14.28 5.88% 60
100040xxxxx10x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2あり 定義副傷病なし 11 15 20.04 9.09% 51
100250xx99x20x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等2 – 2あり 定義副傷病なし 4.43
100250xx99x21x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等2 – 2あり 定義副傷病あり 8.01
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 13.43

糖尿病・内分泌内科の入院は2型糖尿病のインスリン導入が最も多くなっています。当センターでは糖尿病療養指導士(CDEJ)を中心とした各業種が集まり糖尿病サポートチーム(DST)を形成し、患者さんにじっくり寄り添い一人一人にあった生活習慣指導や、食餌療法、運動療法を提供しています。
近年、種々の慢性肝疾患と糖代謝異常が密接に関連していることが報告されており、消化器内科と糖尿病・内分泌内科が連携しながら診療にあたっています。また、糖尿病性ケトアシドーシスや重症低血糖といった重篤な代謝障害を伴う救急疾患にも多数取り組んでいます。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。

■腎臓内科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 83 5.11 6.45 0.00% 55.12
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2 – 1あり 28 5.43 13.82 3.57% 72.54
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 25 6.2 11.77 0.00% 52.92
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2なし 12 29.33 20.06 0.00% 61.83
110280xx01x20x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 手術・処置等2 – 2あり 定義副傷病なし 25.42

腎臓内科では、腎生検のための入院が最も多くなっています。検尿異常(蛋白尿・血尿)、早期の慢性腎臓病などの原因究明に腎生検を行い、末期腎不全への進行を予防するための早期治療介入につなげています。既に進行した慢性腎臓病では、各専門職が栄養管理や薬剤の服用意義・副作用について指導し、それをKST(Kidney Support Team)内で情報共有し、患者教育を充実しています。高度腎不全の症例には、血液透析、腹膜透析、腎移植に関する必要な情報を提供し、患者さんのご希望に沿った形で腎専門医と看護師が協力し、適切な治療を行っています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。

■脳神経内科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし 重症度等15歳以上 33 21.15 16.85 18.18% 53.7
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 32 6.22 7.33 21.88% 65.81
010060×2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2 – 2あり 定義副傷病なし 重症度等発症前Rankin Scale 0、1又は2 27 15.96 16.01 25.93% 72.11
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2 – 4あり 定義副傷病なし 重症度等発症前Rankin Scale 0、1又は2 27 10.52 15.97 48.15% 68.07
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2なし 15 7.13 6.30 6.67% 77

当センターは24時間受入れ可能なERを行っており、2022年6月より開設した脳卒中専用の治療室(SCU)と協力しながら救急患者を受け入れています。脳神経内科では、ほとんどが緊急入院であり、てんかん重積発作や脳梗塞などの急性疾患を多く受け入れています。ER体制が整っており、夜間、休日を問わず放射線画像検査が可能となっています。
また、血栓溶解療法(t-PA)、血管内治療(脳神経外科、放射線科に依頼)を積極的に行っており、急性期脳梗塞の症例も多くなっています。放射線画像以外にも、神経伝達検査や、筋電図検査、血管エコーなど各種検査を行い、症状に応じて、脳や脊髄、神経、筋肉の病気の適切な診断を下し治療を行っています。


■呼吸器外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 150 7.58 10.06 0.67% 71.32
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 21 14.71 9.68 4.76% 40
040010xx01x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 縦隔悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 8.84
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等 8.47
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 28.63

呼吸器外科では、肺癌の手術入院が最も多くなっています。肺癌は比較的高齢者に多く、COPD、心臓病、糖尿病などの合併症をかかえる場合もあり、各科専門医の協力を得て、手術を行っています。次いで、気胸、縦隔腫瘍の手術入院となっています。術後疼痛の軽減や、入院期間の短縮などの患者負担の観点から、あらゆる手術に積極的に胸腔鏡下手術を施行しています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■心臓血管外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
050163xx03x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 – 1あり 31 5.9 15.26 3.23% 78.23
050161xx97x1xx 大動脈解離 その他の手術あり 手術・処置等2 – 1あり 25 22.6 28.45 36.0% 72.8
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等2 – 1あり 20 14.5 21.78 5.0% 70.1
050080xx97010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2 – 1あり 定義副傷病なし 20 6.7 15.83 0.00% 82.55
050163xx02x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等2 – 1あり 20 11.1 19.15 5.0% 74.05

心臓血管外科では、心臓疾患、大動脈疾患、末梢血管疾患、静脈関連疾患に関連する疾患を対象としています。
近日では、高齢化の上昇による大動脈弁の石灰化に伴う大動脈弁狭窄症や、胸部または腹部の大動脈瘤の患者さんが増加しています。大動脈弁の狭窄症に対しては、弁を人工弁に取り替える弁置換術や、高リスクの患者さんにはカテーテルによる弁置換術を行っており、動脈瘤の治療に対しては、動脈瘤を除去して人工血管に取り替える人工血管置換術や、ステントグラフトと呼ばれる金属バネ付きの人工血管を挿入するステント内挿術(カテーテル治療)を行っています。
70歳未満の若年者の弁脈症(大動脈弁、僧帽弁)には、右胸小切開による手術(低侵襲心臓手術)にも積極的に取り組んでいます。


■消化器・肝胆膵外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 62 3.5 4.59 0.00% 71.66
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 60 5.7 6.93 0.00% 64.15
06007xxx010xxx 膵臓、脾臓の腫瘍 膵頭部腫瘍切除術 血行再建を伴う腫瘍切除術の場合等 手術・処置等1なし 51 21.63 24.71 0.00% 69.8
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 46 10.89 15.40 0.00% 70.61
060050xx02xxxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 44 12.41 14.50 2.27% 72.89

消化器・肝胆膵外科では、鼠径ヘルニア手術入院が最も多く、次いで、胆のう炎や結石、膵臓手術入院となっています。
肝臓、胆のう、膵臓外科、消化器外科(食道、胃、結腸、直腸)の各領域に専門的技能を有する指導医が常勤医として勤務し、通常の手術では切除困難な進行癌に対する血行再建手技を駆使した切除手術などを行い、手術支援ロボット(ダ・ヴィンチ)を用いた胃、直腸、膵臓などの消化器外科手術も先進的に導入しています。


■乳腺外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 85 4.87 9.99 1.18% 61.18
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 44 4.25 5.67 0.00% 65.64
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり 4.04
090010xx99x0xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 9.71
130030xx97x00x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 8.09

乳腺外科では、乳癌の手術入院が最も多くなっています。乳癌の治療は、手術、薬物療法、放射線療法を他診療科や他職種スタッフと連携をとり集学的に行っています。患者さんの病状に最も適した治療を呈示するとともに、ご本人の生活スタイルや価値観も含めて治療方針を一緒に考え、納得し安心して治療を受けて頂く診療を目指しています。2018年(平成30年)5月に新病院移転後は、乳腺専門医、乳癌看護認定看護師が赴任し、乳癌診療チームを立ち上げ診療をしています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■小児外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 46 3.02 2.78 0.00% 4.37
060170xx02xx0x 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 定義副傷病なし 15 3 7.05 0.00% 2.8
060150xx99xxxx 虫垂炎 手術なし 12 5.08 7.93 8.33% 12.33
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 5.32
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 精索捻転手術等 3.73

小児外科は2022年6月に新設されました。
小児外科では日頃よく見かける疾患である鼠径ヘルニア・虫垂炎などから、小児特有の消化器・呼吸器・泌尿生殖器疾患、悪性固形腫瘍、外傷など手術を要する小児の病気の治療を行っています。
特に専門性が高い新生児外科疾患では出生直後から病状が悪化することも少なくないため、出生前から産科と病気の診断(胎児診断)を行い、出生後は新生児集中治療科とともに治療を行っています。また小児の外傷は救命救急科と、重篤疾患は集中治療科とチームを組んで治療にあたっています。
奈良・西和中和地区の小児外科診療の拠点として、病気をもったお子さんの成長やQOL(生活の質:クオリティーオブライフ)を考慮した診療を目指しています。また何らかの医療的ケアが必要なお子さんに対してもQOLの向上のための外科治療を行っております。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■整形外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 63 27.44 26.42 84.13% 77.67
070085xx97xx0x 滑膜炎、腱鞘炎、軟骨などの炎症(上肢以外) 手術あり 定義副傷病なし 26 8.85 11.57 7.69% 41.54
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 24 17.46 18.34 20.83% 33.21
160850xx02xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 関節鏡下靱帯断裂縫合術 指(手、足)その他の靱帯等 15 5.13 4.59 0.00% 29.6
070210xx01xxxx 下肢の変形 骨切り術 前腕、下腿等 14 19.71 20.54 0.00% 64

整形外科では、高齢の患者さんが転倒などで大腿骨を骨折し、手術する症例が最も多くなっています。
若年層のスポーツによる怪我や障害に対する手術など、関節外科の手術症例も多く、下肢関節外科については、これを専門分野とする医師が集まっており、先進医療を提供しています。中でも内視鏡を用いたスポーツ整形外科には定評をいただき、トップアスリートからも信頼を得ています。
当科は、骨折、脱臼を伴う四肢外傷、関節の慢性疾患を扱う関節外科、スポーツ選手の障害外傷の治療を行うスポーツ整形外科を中心に、診療・手術を行っています。


■脊椎脊髄外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2なし 17 18 20.05 41.18% 74.76
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 16 16.25 15.60 6.25% 74.75
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 20.09
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 頸部 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等1なし 19.52
160690xx01xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 脊椎、骨盤脱臼観血的手術等 31.20

脊椎脊髄外科では、腰部脊柱管狭窄症や腰椎すべり症に対する手術入院が最も多くなっています。椎体偽関節、脊柱変形などでは術式によっては侵襲が大きくなることがあり、全身予備能を勘案してリスクを減らす工夫を続けています。次いで、頸椎症や頸椎症性脊髄症による手術入院となっています。
救急医療を多く受け入れる当センターでは、脊椎外傷も多く、脊髄損傷、馬尾損傷の有無にかかわらず、早期に脊柱の安定化を図り脊髄機能の温存、リハビリによる機能回復につなげています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■脳神経外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 46 9.74 19.58 71.74% 69.63
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 32 2.13 2.95 0.00% 64.88
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 32 4.66 10.14 25.00% 76.84
010030xx03x0xx 未破裂脳動脈瘤 脳血管内手術 手術・処置等2なし 31 5.23 9.06 0.00% 64.97
010070xx9910xx 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 29 2.38 3.23 0.00% 68.72

当センターは救命救急センターを擁しており、脳卒中(くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞)の患者が多く搬送されます。脳神経外科は、救命救急センターと連携し、2022年6月からは脳卒中専門の集中治療室(SCU)を設け、これらの救急疾患に対して脳神経内科、外科医による24時間体制で対応しています。
また、未破裂脳動脈瘤や頸動脈狭窄などの脳卒中予防治療にも力を注いでおり、多くの治療実績があります。
奈良県北和地区医療圏の脳・神経外科治療の基幹病院として脳腫瘍や、脳卒中(脳血管障害)、頭部外傷、三叉神経痛や顔面痙攣などの機能的疾患、正常圧水頭症などの多くの分野で最先端医療を提供しています。


■頭頸部外科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1なし 18 6.11 8.06 0.00% 60.94
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 11 11.45 12.88 0.00% 70.18
03001xxx99x2xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 – 2あり 28.48
030300xx01xxxx 声帯の疾患(その他) 喉頭・声帯ポリープ切除術等 4.40
100130xx97x0xx 甲状腺の良性結節 手術あり 手術・処置等2なし 7.08

頭頸部外科の入院治療では手術が主体となる甲状腺癌が最も多くなっています。次いで、手術の他、放射線や抗がん剤、免疫療法といった複数の治療を集学的に用いる必要のある喉頭癌、咽頭癌、外科治療が主な口腔癌の順となっています。
2020年度からはCOVID-19感染症による入院制限のため、入院治療数は以前と比べると減少しています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■小児科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 104 1.06 2.09 0.00% 5.07
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 60 5.98 5.89 0.00% 1.45
100250xx99x10x 下垂体機能低下症 手術なし 手術・処置等2 – 1あり 定義副傷病なし 52 2.98 3.16 0.00% 3.85
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 46 4.63 7.33 4.35% 5.04
040130xx99x0xx 呼吸不全(その他) 手術なし 手術・処置等2なし 41 8.78 11.08 0.00% 1.66

小児科では、食物アレルギーの負荷試験入院が最も多く、食物アレルギーの経口免疫療法や栄養指導を行っています。次いで、ウイルスや細菌による感染の急性疾患の入院となっています。
低身長の負荷試験入院も多く、低身長外来で相談を行い、入院で成長ホルモンの分泌を調べ、分泌不全と診断された場合の治療開始まで、医師、看護師、薬剤師、保育士、クラークがチームを組み、専門スタッフでフォローしています。
また、月10回以上小児科二次救急輪番にも協力し、小児救急患者を数多く受け入れています。その他にも、ネフローゼ症候群や紫斑病腎炎などの腎疾患、川崎病、てんかんなどの神経筋疾患、代謝障害、拒食症など、悪性疾患を除くほとんどの小児疾患を対象とし、奈良県北和地区医療圏における小児医療の拠点病院となっています。


■皮膚科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
080190xxxxxxxx 脱毛症 12 3 3.34 0.00% 41.17
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 13.50
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし 重症度等15歳以上 16.85
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 9.25
080100xxxx0x0x 薬疹、中毒疹 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 10.74

皮膚科では、脱毛症による入院が多くなっています。褥瘡・熱傷やその他の皮膚潰瘍に対する創傷治療においては、局所陰圧閉鎖療法も積極的に採り入れており、手術や保存的治療と組み合わせて患者さんに応じた最適な治療を提供しています。
皮膚腫瘍や自己免疫性水疱症の治療では、奈良医大皮膚科と連携し、正確な病理組織診断を行って治療方針を決めています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■泌尿器科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 57 10.33 11.30 0.00% 71.02
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 44 7.09 6.85 2.27% 76.61
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 – 2あり 定義副傷病なし 40 6.1 6.66 0.00% 75.93
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 37 8.73 10.27 0.00% 65.57
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 13 2.38 2.45 0.00% 68.15

前立腺癌に対する前立腺悪性腫瘍手術は、奈良県内で最初に導入したロボット支援下前立腺摘出術を導入した施設として、数多くの治療を行っています。膀胱癌に対する膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的)は、尿道から内視鏡を挿入して腫瘍を切除します。局所進行癌に対しても、開腹手術に比べ患者さんへの体の負担が少ない体腔鏡下手術を中心に行っています。進行癌に対しては集学的治療(手術、放射線、薬物療法を組み合わせた治療)を行っています。


■産科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 子宮破裂手術等 103 8.95 9.37 0.00% 35.83
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 59 8.17 9.38 0.00% 35.78
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 35 31.8 20.78 20.00% 31.57
120140xxxxxxxx 流産 26 1.23 2.45 0.00% 35.92
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 手術なし 26 7.31 6.62 0.00% 33.19

産科では、24時間体制で母体緊急搬送を多く受け入れています。切迫早産、前期破水、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、多胎妊娠などハイリスク妊娠の方が分娩に至った場合、産科医とともに新生児集中治療部(NICU)の医師も立ち会い、新生児は出生直後より治療が開始されています。
産科部門とNICU部門が連携し、母体・新生児の一貫した治療を行えるよう同じフロアーに配置し、周産期母子医療センターとして一体的に運営しています。


■婦人科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 76 5.83 5.98 1.32% 46.86
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 76 5.78 6.04 0.00% 44.8
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 – 4あり 定義副傷病なし 70 2.29 4.27 0.00% 62.49
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 63 8.73 10.48 3.17% 61.87
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 43 3 3.02 0.00% 50.07

婦人科では、子宮頸癌、子宮体癌の化学療法入院が最も多くなっています。また、卵巣癌やその他の婦人科悪性腫瘍および子宮筋腫や卵巣嚢腫、骨盤臓器脱(子宮脱など)などの良性疾患の治療も行っています。
術前術後の化学療法や放射線療法も専門医主導のもとで行い、さらに患者支援センターや緩和ケアチームの協力のもと地域医療施設と連携し、切れ目のない診療を行っています。


■耳鼻いんこう科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 54 5.76 6.23 0.00% 56.61
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 26 5.54 6.81 0.00% 58.69
030240xx97xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 その他の手術あり 24 8.83 8.45 0.00% 28.29
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 23 6.26 6.83 0.00% 49.52
030340xxxxxxxx 血管運動性鼻炎、アレルギー性鼻炎<鼻アレルギー> 14 5.29 5.40 0.00% 36.07

耳鼻いんこう科では、低侵襲な内視鏡下鼻副鼻腔手術を行う慢性副鼻腔炎、中耳炎に対する鼓室形成術、扁桃摘出術を行う扁桃炎など炎症疾患での入院が多くなっています。耳や鼻をはじめとする手術での入院が多数を占めています。


■救急科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 47 6.15 8.54 27.66% 54
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 38 3.39 3.61 2.63% 33.08
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 31 4.52 10.14 25.81% 58.45
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 24 7.5 21.11 66.67% 83.33
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 – 2あり 14 13.93 31.56 64.29% 75.14

2022年度は救命救急センターとして6,525台の緊急搬送を受け入れ、重症外傷、意識障害、循環不全、呼吸不全、多臓器不全、中毒、熱傷などの搬送後の初期治療にあたっています。院内各診療科の協力を得ながら診療を行ない、24時間365日迅速かつ適切な医療を提供しています。
入院する多くの患者さんは、該当する診療科での入院となりますので、救急科では、頭部外傷の他に薬物中毒の入院が多くなっています。


■小児泌尿器科

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 12 3 3.00 0.00% 6.67
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 精索捻転手術等 3.73
11013xxx03xxxx 下部尿路疾患 尿管膀胱吻合術等 8.40
14056xxx97xxxx 先天性水腎症、先天性上部尿路疾患 手術あり 6.90
11013xxx99xxxx 下部尿路疾患 手術なし 9.46

小児泌尿器科は2022年6月に新設されました。
小児にみられる腎・尿管・膀胱・尿道などの尿路系疾患と、男児の精巣・陰茎や女児の外陰部の疾患など外性器疾患を対象として診療しています。胎児期や新生児期も含めて全ての小児泌尿器疾患に対しての診療が可能です。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■新生児集中治療部

DPC
コード
DPC名称 患者
平均
在院
日数
(自院)
平均
在院
日数
(全国)
転院
平均
年齢
患者用
パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 196 2.16 6.13 0.00% 0
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 – 1あり 77 9.57 10.26 6.49% 0
140010x299x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 – 1あり 45 17.71 20.87 4.44% 0
140010x299x2xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2 – 2あり 31 25.94 28.04 0.00% 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 30 2.2 10.92 0.00% 0

新生児集中治療部(NICU)では、奈良県周産期医療システムの基幹病院として、高度な専門的医療を必要とする生後まもない早産児、一過性多呼吸や帝切症候群の加療が最も多くなっています。周産期母子医療センターとして、産婦人科と連携し、病的新生児の治療と母子間愛着形成の支援を行っています。
2018年(平成30年)5月新病院移転後からNICU病床を増床し、より多くの新生児を治療できるようになり、NICU医師と看護師による新生児ドクターカーで、奈良県全域の新生児搬送を行っています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 89 14 39 26 16 1 8
大腸癌 36 27 26 32 19 13 1 8
乳癌 53 28 10 19 1 8
肺癌 110 17 58 123 122 71 1 8
肝癌 11 13 25 22 45 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

5大癌とは、発症症例が多いとされる胃癌・大腸癌・肺癌・肝癌・乳癌のことで、ステージで癌の進行度と広がりを分類しています。                                                                   2008年(平成20年)に地域がん診療連携拠点病院として指定され、2010年(平成22年)には集学的がん治療センターを開設し、手術(ロボット支援手術・腹腔鏡手術等)、化学療法、放射線療法、免疫療法、緩和治療を、他の診療科と連携し幅広い「がん」に対する治療を積極的に集学的に行っています。ロボット支援下手術は泌尿器科、消化器・肝胆膵外科、婦人科で先進的に取り組んできており、ロボット支援下膵切除、肝切除については全国的にも数少ないメンターサイト(指導施設)に指定されています。
2020年(令和2年)5月よりがんゲノム医療連携病院となり、当センター内でがんゲノムパネル検査を保険診療として開始しました。 「がん」に対する専門スタッフが多方面からサポートし、心身のケアだけでなく、よりよい生活を送っていただけるよう取り組み、Ⅲ期やⅣ期といった患者さんについても数多く診療しています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 35 13.46 75.49
重症 13 17.15 84.85
超重症
不明

成人の市中肺炎について、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示しています。成人市中肺炎とは、20歳以上の患者さんが、普段の生活の中で罹患した肺炎で、病院内で発症した肺炎は含まれません。インフルエンザ・COVID-19による肺炎や誤嚥性肺炎も除外しています。軽症患者さんの平均年齢は50代後半ですが、中等症以上になると70代以上となり、平均年齢をみても高齢になるほど重症になることが分かります。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 261 16.54 74.09 52.49%
その他 12 13.83 75.08 50.00%

脳梗塞の発症時期別の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しています。発症3日目以内の急性脳梗塞の患者さんが全体の90%以上を占めています。奈良県総合医療センターは、日本脳卒中学会における一次脳卒中センター、さらに、一次脳卒中コアセンター(血栓回収センター)に認定されています。2022年6月からは、脳卒中専用の集中治療室(SCU)を設け、脳神経内科、脳神経外科による24時間365日体制で治療を行っています。急性脳梗塞に対しては、脳神経内科、脳神経外科、放射線科、救命救急センターが協力して、超急性期治療であるt-PA療法(血栓溶解療法)、さらに血管内治療であるカテーテルによる機械的血栓回収療法を積極的に行っています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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■循環器内科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 137 1.5 3.47 1.46% 71.55
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 92 2.45 2.71 2.17% 74.39
K5461 経皮的冠動脈形成術 急性心筋梗塞に対するもの 55 0.02 14.22 9.09% 69.47
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 37 0.46 1.16 0.00% 75.49
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 37 1.19 5.14 0.00% 79.51

循環器内科では、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)に対する経皮的冠動脈ステント留置術、経皮的冠動脈形成術など心臓カテーテル治療、不整脈を引き起こす異常な心臓内の局所をカテーテルで焼灼して正常のリズムを取り戻す、経皮的カテーテル心筋焼灼術を多く行っています。
また、脈が遅くなる(徐脈)に対してペースメーカーを取り付ける手術も多く行っています。
緊急治療を要する心疾患患者を多く受け入れています。


■消化器内科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 114 1.72 9.88 14.91% 75.22
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 83 0.92 4.28 0.00% 73.4
K654 内視鏡的消化管止血術 44 0.48 6.61 31.82% 73.14
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 42 2.14 11.62 7.14% 68.05
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置 36 5.53 13.42 5.56% 71.53

最も多い内視鏡的胆道ステント留置術は、胆道疾患や膵臓疾患により狭窄した胆道をチューブで拡張し、胆汁の流れを良くする手術になります。早期胃癌に対する内視鏡治療も、ガイドラインに従って内視鏡的粘膜下層剥離術や内視鏡的粘膜切除術を数多く行っています。
当センターは、奈良県内の肝癌拠点病院としての役割を担っています。また、食道静脈瘤、出血性胃潰瘍などの内視鏡的止血術も多く、救急患者を多く治療しています。


■血液・腫瘍内科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植) 11 0 4.91 0.00% 55.45

2018年(平成30年)5月新病院移転後は無菌室が新設され、造血幹細胞移植を行っています。


■腎臓内科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 15 1.73 15.6 0.00% 71.8
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純)
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術

腹膜透析(CAPD)は慢性腎不全患者に対して行われる血液浄化法の1つです。高度腎不全の患者さんには透析導入や腎移植が必要になることがあります。その際には、血液透析・腹膜透析・腎移植に関する必要な情報を提供しています。患者さんのご希望に添った形で適切な治療法を選択します。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■呼吸器外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 76 1.57 5.96 1.32% 71.08
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 47 1.43 6.77 0.00% 73.19
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 31 1.35 3.84 0.00% 69.74
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 23 7.04 6.48 4.35% 42.35
K5132 胸腔鏡下肺切除術 部分切除

近年、胸部CTで癌の大きさが2cm以下のいわゆる早期肺癌が発見されるようになってきています。肺癌の手術は、肺葉切除が基本の術式ですが、2cm以下の場合には区域切除を主に施行しています。肺葉切除、区域切除ともに4cmの小切開と2カ所の孔で胸腔鏡下に行っています。肺部分切除、気胸の手術は、3カ所の孔で胸腔鏡下手術を施行しています。創部を小さくし、痛みが少なくなり、患者さんの負担を軽減し、早期退院が可能になる手術を行っています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■心臓血管外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術 2吻合以上のもの 30 1.97 13.17 20.00% 72.5
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 28 1.11 4.07 3.57% 77.71
K555-22 経カテーテル大動脈弁置換術(経皮的大動脈弁置換術) 23 1 4.78 0.00% 81.65
K5601ニ 大動脈瘤切除術(上行)(その他) 22 0.27 26.09 45.45% 76.86
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 19 0.84 3.37 5.26% 71.05

2018年(平成30年)5月に、人工心肺を使用できる心臓手術室およびハイブリッド手術室を有する新病院移転後、循環器内科と心臓血管外科による心臓血管センターとして、心臓手術や大動脈手術を含めたすべての心臓血管外科領域の手術が可能となり、手術件数も増加してきています。
最も多い手術は、冠動脈が狭窄もしくは閉塞し血流不足になっている領域に、新たな血管をつなぎ血流の迂回路(バイパス)を作成する冠動脈バイパス移植術で、次いで、動脈瘤に対するステントグラフト内挿術(カテーテル治療)が多くなっています。また、高齢者には人工心肺や心停止法の使用自体が侵襲的な状況となるため、人工心肺を使用せずにカテーテルにて人工弁を留置する方法(TAVI)を導入しています。


■消化器・肝胆膵外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 87 0.8 4.39 1.15% 64.36
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 49 0.98 1.45 0.00% 71.49
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 47 2.11 8.43 2.13% 70.91
K695-21イ 腹腔鏡下肝切除術(部分切除)(単回切除) 24 1.25 8.29 0.00% 73.92
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 24 0.92 2 0.00% 70.96

消化器・肝胆膵外科では、胆のう炎や結石の患者に対しての腹腔鏡下胆囊摘出術が最も多く、次いで鼠径ヘルニア手術、さらに結腸悪性腫瘍の患者への低侵襲性外科治療として腹腔鏡手術も多く行っています。
また、各種消化器がん治療に対し、手術支援ロボットダヴィンチを用いた消化器外科手術も先進的に導入しており、ロボット支援下直腸手術は2019年2月より県内初の健康保険での実施施設として認められました。
また、膵臓手術では厳格な実施要件を満たし、2020年4月より健康保険での実施施設として認可されました。膵頭十二指腸切除術や膵体尾部切除術が必要な患者さんの個々の病状にあわせて、通常の開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット手術から手術を行います。さらに全国で7カ所のみの手術支援ロボットダヴィンチによる膵臓手術のメンターサイトのひとつとして、当センターが選定され、他施設からの手術見学希望者も受け入れています。


■乳腺外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 48 1 3.02 2.08% 63.48
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 44 1 2.02 0.00% 65.64
K4765 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの 21 1 3 0.00% 59.71
K4764 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))
K6274 リンパ節群郭清術 腋窩

早期発見による手術を目的とした乳癌の症例が多く、リンパ節の郭清を伴わない乳房切除、乳房部分切除を数多く実施しています。乳腺外科が扱う乳癌に対する切除術は、診療報酬において術式が細分化されてしまうため、最も多い術式として表記の症例数となっています。

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■小児外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 54 0.98 1.09 0.00% 4.63
K6333 ヘルニア手術 臍ヘルニア 14 1 1 0.00% 2.93
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの
K403-23 嚥下機能手術 喉頭気管分離術

小児外科は2022年6月に新設されました。
小児外科では頭頸部や体表病変を除いたほぼ全ての病気に対し胸腔鏡下手術や腹腔鏡下手術などの内視鏡的外科手術を行っています。胸部や腹部を大きく切開して行う従来の手術とは異なり、患者の負担が軽減されるのに加え、手術後の傷はほとんどわかりません。また、最も症例数の多い腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術は、傷跡も目立たず、手術翌日に退院可能です。
2022年6月から2023年3月(10ヶ月間)までの手術件数は158件でした。このうち、内視鏡外科(腹腔鏡・胸腔鏡・膀胱鏡)は83件で、新生児疾患に対しては外科手術が8件(出生前診断例は5件)、その他の処置も4件ありました。

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■整形外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K0461 骨折観血的手術(大腿)(前腕) 41 2.17 17.98 68.29% 68.39
K0811 人工骨頭挿入術(股) 37 3.14 25.41 83.78% 80.43
K0462 骨折観血的手術(下腿)(前腕) 23 2.43 12.57 17.39% 42.87
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術(下腿)(前腕) 21 1.14 3.43 0.00% 44.52
K0821 人工関節置換術 19 1.05 20.63 63.16% 72.95

内科的合併症をお持ちの方も多い高齢者の転倒などによる大腿骨折手術が多く、転院率が高くなっています。また、若年層のスポーツによる怪我や障害に対する手術など、関節外科の手術症例も多くなっています。
変形性関節症やリウマチ疾患の患者さんに対しては、痛みのない、より豊かな生活を取り戻していただくため、患者さん個々の病状に合わせた細やかな適応の下、関節形成術や骨切り術、人工関節置換術などを行っています。


■脊椎脊髄外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓形成 26 1.58 22.12 26.92% 73.42
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方椎体固定 18 2.72 17.11 44.44% 75
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方又は後側方固定 14 1.71 23.36 64.29% 62.21
K144 体外式脊椎固定術
K1342 椎間板摘出術 後方摘出術

脊椎脊髄外科では、脊柱管狭窄症や後縦靱帯骨化症、頸椎症などに対する脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術が多く行われています。また、内視鏡システムを整備したため、今後は低侵襲な手技についても適応の拡大を図っています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■脳神経外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K1781 脳血管内手術 1箇所 60 0.6 16.97 36.67% 65.08
K178-4 経皮的脳血栓回収術 42 0.36 15.02 69.05% 76.93
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 38 0.32 5.37 31.58% 78.05
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 30 1.17 5.57 10.00% 77.5
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 28 3.11 18.89 10.71% 63.18

脳神経外科では急性期脳梗塞に対して、脳神経内科、放射線科、救命救急センターと協力し、超急性期治療であるt-PA投与(血栓溶解療法)、さらに血管内治療であるカテーテルによる機械的血栓回収療法を積極的に行っています。また、慢性硬膜下血腫に対する穿頭血腫洗浄術も多く行っています。これはご高齢の方の疾患で、局所麻酔で行える簡便な手術です。
脳腫瘍には、3テスラMRIなどの最新の診断機器や、ナビゲーションシステム、ハイビジョン神経内視鏡などの手術支援システムを駆使した手術を行っています。また、種々の術中神経モニタリングを併用し、機能温存に配慮した手術を実践しています。特に、良性腫瘍では病変の最大限摘出と機能温存を両立することを基本方針としています。悪性腫瘍の場合には、放射線治療や化学療法を併用した集学的治療を行います。これにより、腫瘍の種類(悪性度)や患者さんの要因(年齢や合併症など)を総合的に判断し、患者さん一人一人の病状に合わせてQOLを重視した治療法を行います。


■頭頸部外科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの) 18 1 4.11 0.00% 60.94
K3932 喉頭腫瘍摘出術 直達鏡によるもの
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術 片葉のみの場合
K4641 副甲状腺(上皮小体)腺腫過形成手術 副甲状腺(上皮小体)摘出術
K374-2 鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む)

頭頸部外科では甲状腺の手術が最も多くなっています。気管や食道へ浸潤した局所進行甲状腺癌の手術も可能で、経口的手術をはじめとした口腔・咽頭・喉頭の癌に対する外科的治療も得意とする分野です。2020年度からはCOVID-19感染症のため、入院制限があったことから手術数は以前と比べると減少しています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。


■泌尿器科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 87 1.05 4.43 0.00% 76.29
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 57 1 8.33 0.00% 71.02
K773-51 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 原発病巣が7センチメートル以下のもの 24 1.04 6.75 0.00% 64.29
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 23 1 6.65 0.00% 72.13
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 17 0.88 4.65 0.00% 66.35

泌尿器科では、膀胱癌の経尿道的手術の症例数が最も多い術式となっています。2013年(平成25年)から奈良県初の手術支援ロボット(ダ・ヴィンチ)を導入し、前立腺癌の手術を多数行っています。腎の悪性腫瘍に対する、腹腔鏡下手術やロボット支援下腎部分切除術の症例も増加しています。


■産科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 155 4.75 6.19 0.00% 35.05
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 121 6.74 6.39 0.00% 34.45
K8961 会陰(腟壁)裂創縫合術(分娩時) 筋層に及ぶもの 58 0.21 8.47 1.72% 32.31
K895 会陰(陰門)切開及び縫合術(分娩時) 37 0 10.51 0.00% 31.65
K9091ロ 流産手術 妊娠11週までの場合 その他のもの 25 0.04 0.28 0.00% 35.52

奈良県の産婦人科基幹病院として、様々な合併症をもったハイリスク妊婦の治療を行っているため、帝王切開術が最も多い手術となっています。
母子の状態急変にいつでも対応できるように産科医師、NICU医師、麻酔科医師、手術室看護師等が待機しています。


■婦人科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 89 0.93 3.84 0.00% 44.47
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 86 1 4.13 1.16% 49.7
K867 子宮頸部(腟部)切除術 44 0.98 0.98 0.00% 49.84
K861 子宮内膜掻爬術 35 0.06 0.11 0.00% 49.37
K879-2 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がんに限る。)(内視鏡手術用支援機器を用いて行った場合) 31 1 4.32 0.00% 62.52

婦人科では、子宮附属器腫瘍摘出術が最も多くなっています。附属器とは、卵巣や卵管を意味しますが、良性の可能性が高い附属器腫瘍の多くは腹腔鏡下手術を行っており、開腹術に比べて術後の疼痛などの負担がなく、早期退院が増えています。
悪性腫瘍では傍大動脈リンパ節郭清や腸管合併切除を含む拡大手術を行う一方、良性腫瘍では腹腔鏡下手術やロボット支援下手術による低侵襲手術も積極的に導入しています。


■耳鼻いんこう科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K3772 口蓋扁桃摘出術 37 1.19 6.76 0.00% 28.95
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 31 1 3.68 0.00% 58.32
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 25 1 4.04 0.00% 57.08
K347-5 内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型(下鼻甲介手術) 21 1 3.48 0.00% 42.57
K3191 鼓室形成手術(耳小骨温存術) 13 1 4.46 0.00% 55.54

耳鼻いんこう科では、扁桃肥大や扁桃炎に対しての扁桃摘出術が最も多い手術となっています。また、副鼻腔炎や鼻アレルギーに対しての低侵襲な内視鏡下鼻副鼻腔手術、ならびに中耳炎に対しての鼓室形成術を積極的に施行しています。


■救急科

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K386 気管切開術 11 9.73 23.64 81.82% 75.27
K6021 経皮的心肺補助法(1日につき) 初日
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K046-3 一時的創外固定骨折治療術
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方又は後側方固定

最も多い手術は、気管切開術となっています。薬物中毒、頭部外傷、多発外傷など、脳血管疾患、心血管疾患等、24時間365日、様々な救急患者を受け入れており、治療を行っています。

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■新生児集中治療部

Kコード 名称 患者
平均
術前
日数
平均
術後
日数
転院
平均
年齢
患者用
パス
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 12 0 17.42 16.67% 0
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 10 0 22.3 0.00% 0
K288 副耳(介)切除術
K666 幽門形成術(粘膜外幽門筋切開術を含む。)

出生時に皮膚色、心拍数、刺激への反応、筋緊張、呼吸の様子を確認してアプガースコアという判断基準に基づき判定を行い、アプガースコアの点数が7点から10点の場合を正常、4点から6点の場合を軽度仮死(第一新生児仮死)、3点以下は重度仮死(第二新生児仮死)と判断し、保温や気道確保、呼吸管理を行う新生児仮死蘇生術を行っています。

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その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 14 0.22%
180010 敗血症 同一 19 0.19%
異なる 37 0.34%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 31 0.31%
異なる 12 0.16%

この指標は、治療困難なことも多く、臨床上ゼロにすることは難しい疾患ですが、少しでも改善して医療の質を向上させるべきものです。当センターは徹底した安全管理の元で外科手術や処置を行い、合併症を起こさないよう細心の注意を払った治療に努めています。

なお、患者数が10未満の場合は、「-」ハイフンで表示しています。

更新履歴

2023年9月29日

診療受付のご案内

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曜日~曜日

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