2023年1月、奈良県内への導入は初めて、また近畿圏内でも全身検査を対象とする病院としては初めてとなるフィリップス社製【スペクトラルCT 7500】が導入されました。
大きな特長は、従来の撮影と同じようにするだけで、今までと同じ画像と仮想単色X線画像，ヨード密度画像，実効原子番号画像などの、さまざまな情報を持ったスペクトラルイメージングが、すべてそのスペクトラルイメージングには、検査をされる方々にとってさまざまな利点があります。まずは造影剤のコントラストを向上したCT検査が可能となる事で、造影剤を最大1/2から1/３減らしても造影効果のある画像を得ることが可能となるため、腎機能が低下した患者様にも低侵襲で安全なCT検査が可能となります。また、低いエネルギー領域（40keV）を使用することで肝細胞癌の見え方を最大限高めることができる等の論文発表もあります。（図１）の撮影において取得可能になりました。
スペクトラルイメージングでは従来のCT画像とは大きく異なる、物質の組成を数値化したカラー画像による画像診断が可能となっています。このカラー画像を用いる事で病変が見やすくなり、更に造影コントラストの向上した画像と併用することで悪性腫瘍などの病変の検出率が向上します。（図2）
そして、スペクトラルCT 7500では高速撮影といった最新の機能も搭載されています。この高速撮影では、CT検査における患者様の息止め時間を胸部から骨盤の範囲を約2秒で撮影出来ます。検査される方の負担も軽減され、臓器などの動きによる画像のブレを低減した診断能の高い画像が得られます。
低侵襲だけでなく、病気の早期治療を可能とする病変の検出においても力を発揮します。
