ごあいさつ

院長 上田 裕一

2014年4月1日に地方独立行政法人 奈良県立病院機構の下、奈良県総合医療センターと改組して、平松で診療を継続しておりましたが、2018年5月1日に七条西町に新築移転しました。広い敷地に斬新な病院建築で540床を有し、入院・外来ともに診療スペースは格段に充実しました。最新の診療機器を整備し、断らない救急と高度急性期医療を展開して7年が経過しました。奈良県立病院機構の理念は、“医の心と技を最高レベルに磨き、県民の健康を生涯にわたって支え続けます”と掲げており、医療専門職が連携・協働して最適な医療を提供する地域の基幹病院として、県下の医療施設とも連携しております。

ご存知のように、2020年初頭から新型コロナウイルス感染者が急増しましたが、当センターは感染者の重点医療機関として、特に重症の方々の治療を担ってきました。さらに、コロナ禍においても当センターの責務である一般の救急医療を含め、高度急性期医療を維持するために、全職員が協力して入院医療体制を確保しました。2023年5月には新型コロナウイルスは感染症法上の位置づけが5類となりましたが、新型コロナウイルスの感染者は今も継続して入院を受け入れています。

さて、奈良県は令和6年度(2024年)から第3期中期計画(5年)の奈良県立病院機構の目標を設定しています。① 最適な医療の提供、②地域の医療力向上への貢献、③優れた人材の確保・育成、④安定した法人経営です。高い医療実績を維持し、高度で専門的な医療の提供にも努めております。奈良県総合医療センターは「地域がん診療連携拠点病院」であり、外科的手術、放射線治療、化学療法などのがんに治療に積極的に取り組み、また、脳卒中・循環器病に関しても急性期医療と共に高度な先進的医療の提供体制を構築しています。さらに高齢化の急激な進展には、近隣の病院との診療連携にも努めています。ER(救急診療)には医療職を確保し、県民の命を守る砦として応需率100%を目指しております。小児・周産期医療の充実にも努めており、ハイリスク妊婦・新生児の受け入れ体制を整備して、リスクの高い妊婦の方も安心して出産できる環境となっています。さらに、小児医療では、小児科に加えて小児外科、小児脳神経外科、小児泌尿器科を整備し小児センターを立ち上げ充実した小児医療を提供しております。

災害医療では、大規模災害時でも医療機能を継続できるようにインフラ供給を確保し医療継続計画(BCP)を策定しており、DMAT隊の編成、防災ヘリの受け入れなど、災害医療体制を強化しており、災害拠点病院としての役割を果たします。なお、能登半島地震災害には、救護班として被災地の医療と生活の安全のための活動に参加しました。この経験を元に災害対策を充実していきます。

一般診療では、前述のように患者中心の医療の実践、患者にとって最適な医療を提供するために、チーム医療の推進、医療の質の標準化を進めてきました。2019年4月にはISO9001の承認を得て、継続的に推進し6年が経過しました。また、2020年からはDPC特定病院群に指定されました。入院早期からのリハビリテーション機能の充実、医療安全の確保・院内感染の防止にも取り組み、医療の質の評価を継続して、患者及びその家族へのサービスの向上(外来待ち時間短縮、外来患者数の適正化、入退院支援)などを推進しております。さらに、当センターの医療を担う専門職には、最高レベルの医の心と技を持った人材を育成して参ります。

奈良県総合医療センターは、奈良県の地域医療構想に基づき、地域の医療機関との役割分担と連携強化を進めており、地域の医療機能を向上にも寄与します。当センターでの公開講座、研修会、「あをによし祭り」などを通じて、県民の皆様へ医療・健康情報等を提供しています。これらの取り組みを通じて、県民の健康を生涯にわたって支え続ける奈良県総合医療センターを目指して参ります。

2025年4月1日
院長 上田 裕一

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